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3.時代を駆ける武士団

甲斐源氏ゆかりの史跡を歩く

中野城

中野城は、鎌倉幕府成立期にあって、平重盛の娘を娶り重盛に仕え、平家と深い関係があったことなどから源頼朝に排斥された甲斐源氏の一流、秋山太郎光朝が鎌倉勢に追い詰められ、ついにはここで自害したとの伝承が残る古代の城址です。

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城は城山山頂一帯の南北に伸びる細長い尾根状の地形を利用して造られています。特に、その東側は急峻な崖となっており、外敵の侵入を阻みます。
その反面、山頂部分にはこのような急峻な地形からは想像できない程の平坦地が各所に設けられています。山頂の三角点付近には帯状の郭1があり、これをとり囲むように高さ50cm程の低い土塁が認められます。この土塁と尾根の山道と交わる場所に虎口が設けられ、現在もその痕跡をはっきりと見ることができます。後背の細尾根を約100mいったところにまた虎口があり、その先には幅20mほどの西下がりの平坦地が80m続いて、40×30mほどの郭に至ります。その北側に、幅約4m程の帯状の郭と虎口が認められ、その先は急な山道となります。また、こうした山頂部分の砦の南側約25m下にも郭2があり、更に南東下にも平地が認められます。
中野城は、里から遠く比高差があり、このように自然の地形をうまく取り込んでおり、有事の際に逃げむには格好の場所であったでしょう。【作図 宮坂武男 氏】
県道伊奈ヶ湖線から富士川町平林へ抜ける林道のさくら湖手前から遊歩道が整備され、山頂の城跡まではおよそ20~30分で登ることができます。
途中各ポイントには説明パネルが整備されていますので、ぜひ散策してみてください。

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