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アルバムの中の今諏訪御柱祭(昭和13年頃から)

白根地区今諏訪の手塚家に訪問調査に伺い、見せていただいたアルバム12冊を含む、たくさんの写真をお借りしました。いま、その内容の記録・分析を行っています。
写真は、おおむね昭和10年代から平成10年代までもので、三世代にわたる家族、地域、民俗行事の記録などが写し出されていました。


○博アーカイブはこちら
特に、現在まで7年に一度、寅と申年に行われてきた今諏訪御柱祭典の様子は、80年以上前の昭和13年が19枚・昭和25年5枚・昭和37年19枚・昭和49年2枚・昭和61年1枚・平成4年1枚・平成10年23枚・令和4年1枚 計71枚の御柱関係写真が確認できました。
アルバムの写真は、年毎にまとまっている部分もあれば、空きスペースであったところに後年の写真が唐突に挟み込まれていたりするものもあるので、同じアルバム帳内であっても、同じ年頃に撮影されたものとは判断しにくい写真も多くあります。
今回の手塚家アルバム内の御柱祭典の写真については、祭典の開催年が7年に一度であることと、大正8年生まれの手塚正男氏が自分史として平成2年に記録した冊子の記述が、各写真の撮影年特定の根拠となりました。
[2009年9月発行の手塚正男氏の記録(南アルプス市文化財課蔵]
では、昭和13年の御柱祭典の写真からご紹介します。
昭和13年の今諏訪御柱祭
[画像:個人所有]
昭和25年 雛人形もある今諏訪御柱祭の祝宴 4月の初旬に行われる祭典なので、旧暦で行う甲州のひなまつりと重なる。雛人形が後ろに飾られている。
昭和37年の今諏訪御柱祭
とカラー画像は撮影場所の現在の様子
[画像:個人所有(令和4年5月撮影)]
平成10年の今諏訪御柱祭年代別にみていくと、多少の変化はあってもさほど変わらない「里曳き」の行列の光景にくらべ、行列の周りに広がる風景がかなり大きく変わっていることに驚きます。
昭和37年には、一面の桑畑だった行列の背景が、平成10年にはサクランボのサイドレスや、スモモ・桃などの果樹園地になっているのです。今諏訪区の本格的な果樹産業への転換が昭和40年代に行われたということを画像が語っています。
[画像:個人所有]

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