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SS導入の歴史

 スピードスプレーヤー、通称エスエス(以下、SS)は薬剤噴霧器を搭載した特殊車両のことです。山梨はSSの年間販売台数が全国一ダントツに多いです。そのため、南アルプス市内でも、春先から晩秋にかけて、日常的に町の中でSSに遭遇します。
 そして、果樹王国山梨県で一番最初にこのSSを導入したのは、我が南アルプス市の西野農協で、昭和33年(1958年)1月25日に導入されました。この日は、西野農協共選所そばの西野小学校校庭に天野山梨県知事を招いて、入魂式がおこなわれたそうです。


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 西野で果樹栽培をしている功刀さんによると、最初に西野で導入した第一号のSSは、専用運転手が雇われたほどのかなり大型なもので、SS全体としての長さは7m近くありました。昭和40年代からコンパクトで小回りが利く、全長3m弱の自走式SS500リットルタイプが出回るようになりました。
南アルプス市域の初期のSS導入実態を、功刀さんの記憶と白根町誌によってまとめると、、、
 ①昭和33年1月25日に第一号の「富士号」が西野農協によって導入
 ②西野で昭和37年から39年の間に2グループで、共立が開発した自走式SSを1台ずつ購入
 ③昭和40年~42年にかけて旧白根地区内で新たに3台の自走式SSを導入

[画像:個人所有]
 昭和33年の西野農協のSS導入は、山梨の果樹栽培機械化への幕開けを象徴するものでした。その後10年もたたないうちに、日本の農地の事情に合わせて急速に進化していったSSは、現代の南アルプス市においても、変わらず活躍し続けています。

[画像:個人所有]

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