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引札(広告主:横内安平)

引札は、江戸時代から大正・昭和時代の初期まで商店や問屋などが広告を印刷にして配布したもので、 新聞広告などの新たなメディアが定着するまでは、広告の花形として用いられていました。 新年のあいさつを兼ねた引札のデザインは、商売繁盛を願ってえびすや大黒などの七福神や福助、 縁起物とされる富士山や松、鶴などが好まれ、当初は江戸時代の多色刷りの浮世絵版画である「錦絵」の技法を取り入れた華やかで美しいものでした。

○博アーカイブはこちら
まずは、こちらの足袋商の引札をご覧ください。
「履物屋で踊る福助」
 年記:なし
 商業種:足袋商
 地所:榊村上宮地
 広告主:横内安平
 裏書:平印五十七號
引札に込められた文字情報は以上ですが、南アルプス市広報「ふるさとの誇り〇博レポート」の記事で、これを見た横内安平氏の孫の嫁にあたるノリコさんから、ご連絡をいただきました。
そのノリコさんは、明治38年生まれの舅(安平の子)であるナガトミさんから、かつて家で足袋を売っていたことを聞いたそうです。
ナガトミさんから聞いた話によると、「店舗をかまえていたわけではなく、曽祖父の安平の代に、農閑期や耕作の合間に、増穂(現富士川町)の「イリハラ」という問屋から足袋を仕入れて、家で売っていた。近隣の人が買いに来た。」とのことです。

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