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消防団の古写真

消防団の前身は江戸時代の「町火消」だといわれていますが、明治時代の半ばを過ぎると、消防組織の費用は地域で負担する上で、都道府県知事の管轄下のもとに置かれるようになり、大正時代には地域ごとの消防組の設立が飛躍的に進んでいきました。
[大正9年2月8日豊消防組第四部金馬簾樹立紀念(南アルプス市文化財課所蔵)]
[大正12年11月18日新中込組頭披露当日記念(飯野)(南アルプス市文化財課所蔵)]


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「椀用ポンプ」という火災現場で使う昔の消防ポンプも、消防団員たちと一緒に写っていますが、このようなポンプは南アルプス市の文化財課の収蔵庫にも甲西地区のもの4台が収納されています。そのうち一点、西新居区のものには、明治時代に新調されたとわかる文字をうっすらと読み取ることができます。
 明治31年に購入した椀用ポンプを所蔵する岩手県花巻市HPの消防本部総務課の記述をみると、『腕用ポンプが日本で使用されるようになったのは、明治8年(1875)フランスから9台購入し、東京の消防に配置したのが始まりであるといわれている』とあります。
[西新居区腕用ポンプ:明治時代に新調されたとわかる文字が見える(南アルプス市文化財課収蔵庫内)]
次は、火の見櫓とともに写った消防団をご覧ください。
[昭和4年5月5日創立三十五周年鉄塔火之見櫓建設記念(飯野)(南アルプス市文化財課所蔵)]


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[昭和27年3月27日豊村消防団第一部火の見建設記念(豊村)(南アルプス市文化財課所蔵)]


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現在でも、日本全国どこにでも存在する火の見櫓(ひのみやぐら)は、各地域の住民たち自らが建てた防災施設の一つです。江戸時代以前の古くから見張り台としての目的を持ち、火災などの災害の早期発見をし、その上部に備え付けられた鐘を鳴らすことで地域に差し迫った危険を知らせたり、消防団員を招集するのに使用されてきました。 
残念ながら、昭和4年の飯野と昭和27年の豊で撮影された鉄塔は、現在その姿はありません。
しかし、おそらく昭和30年代前後に市内に建設されていまだ現役の多数の火の見櫓と、100年近く経っても形態的にはあまり変わっていないようですね。
[加賀美法善寺東にある 火の見櫓(2021年11月撮影)]

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