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11.原方

暮らし・産業・文化

長盛院の絹本著色仏涅槃図

涅槃図は釈迦が入滅する情景を描いたもので、仏教絵画の代表的主題のひとつである。
本図中央には、北を枕にし西を向いて横たわる釈迦が配置され、その周囲には菩薩や諸天、仏弟子、さらに雉や象、獅子、トカゲや蝶などの動物や昆虫までもが釈迦の入滅に集う姿が描かれている。
右上方には、仏母摩耶夫人(まやぶにん)が悲報を聞いて天上界から飛来した姿が描かれている。釈迦が涅槃に入ったのは、満月の夜、熙連河と呼ばれる川のほとりの沙羅双樹の下であったと伝えられている。この場面は涅槃図にも描かれ、満月、熙連河、そして沙羅双樹が印象的に表現され。特に沙羅双樹は、4本が黄色く枯れ、4本が緑豊かに描かれ、その姿が生命の終わりと教えの永遠を象徴しているといわれている。

本図の右端に「甲陽城巨摩郡西郡筋徳永村金徳山長盛禅院  現住機翁叟代  當山惣檀那以助力新造」、左端に「維時元禄十三庚辰年七月大吉祥日  山城国愛宕郡平安城万寿寺通高倉西入ル  絵師中西氏  家信拝書之」と書かれており、製作年代や作者を知ることができる。

旧暦2月15日。この日は仏教を開かれた釈迦さまが亡くなられたと伝わる日。この日、各地の寺院では「涅槃会」と呼ばれる法要が営まれ、仏涅槃図が掲げられる。涅槃図には、沙羅双樹の下で永遠の安らぎに至る(涅槃に入る)釈迦と、それを見送る菩薩や神々、弟子、動物たちの姿が描かれている。


所在地/南アルプス市徳永1683
所有者、管理者/長盛院
指定年月日/昭和59年3月1日
備考/
年代…江戸時代元禄13年(1700年)
作者…中西氏家信


○博アーカイブはこちら
仏涅槃図の舞台。
釈迦が入滅した日は旧暦2月15日、満月の夜、跋提河(ばっだいが)あるいは熙連河(きれんが)と呼ばれるインドの川のほとり、沙羅双樹の下と伝えられている。黄色く枯れた4本の沙羅双樹と、緑豊かな4本の沙羅双樹が描かれ、生命の終わりと教えの永遠が象徴されているといわれる。
摩耶夫人(まやぶにん)
釈迦の生母。入滅の知らせを聞き、病を治してあげようとして天上界(とうり天)から降りてくる。
先導は十大弟子の一人阿那律(あなりつ)。失明したが、その分すべての物事を見通す力に優れ、天眼第一と呼ばれた。
涅槃に入る釈迦。螺髪(らほつ)からまつ毛一本一本まで繊細に描かれている。

釈迦の枕元に置かれた包みは、釈迦の衣服や托鉢の際に施物を受け取るための鉢を包んだ説と摩耶婦人が投げた薬包とも言われ、「投薬」の語源となったとの説もある。
釈迦の袈裟。金で模様が表現されている。
悲しみで倒れ、横たわる姿で描かれたのが十大弟子の一人、阿難。記憶力に優れ、釈迦の教えをほぼ覚えていたと言われ、多聞第一と呼ばれる。その右側は12歳の子供、迦葉童子(かしょうどうじ)。
阿難に水を注ぎ助けているのは十大弟子の一人阿泥樓駄(あぬるだ)。摩耶夫人を先導する阿那律(あなりつ)とは同一人物。
仏弟子。
月蓋長者(がっがいちょうじゃ)
古代インドの大富豪。娘の如是姫が流行り病に冒され死にかけた時、釈迦に教えられ阿弥陀如来に助けられる。この後釈迦に帰依し、釈迦の教えに従い竜宮城から「閻浮檀金(えんぶだごん)」という黄金を取り寄せた。この黄金が阿弥陀三尊像となり、中国、百済を経由して日本に伝わり、善光寺のご本尊になったとされる(『善光寺縁起』)
純陀(じゅんだ)
釈迦に最後の食事を供養した人物。
菩薩たち。錫杖を持つのは地蔵菩薩。
仏法を守護する八部衆一尊、阿修羅。手に掲げている赤玉は太陽、白玉は月を表すという。
緊那羅(きんなら)
仏法を守護する八部衆一尊。帝釈天に仕えている。
金剛力士
いやゆる仁王。画左右に描かれている。
難陀竜王(なんだりゅうおう)もしくは跋難陀竜王(ばつなんだりゅうおう)
千手観音の眷属(けんぞく)の二十八部衆の一尊。雨乞いでも信仰された。
金剛力士
いやゆる仁王。画左右に描かれている。
釈迦の足をさする老女
集う鳥たち
獅子
馬、牛、鶴などのほか、蛇、蟹、トカゲ、カタツムリ、蝶まで描かれている。
虎や鶏、猿など釈迦入滅に集う動物がち。彩色豊に毛もていねいに描かれている。
銘 右端
銘 左端

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